昔、行き着けの整骨院で知り合って、獣の肉を食べに連れて行ってくれた元ブン屋のズミィーさん(定年退職)に取材してもらえないか頼んだら、現役の若い記者ショーくん(24)が取材に来てくれた。
適当な場所がないのでマクドナルドで待ち合わせると、何か飲みますか? と早速聞かれたのでオレンジジュースを頼む。
そして、持参の本6冊&ポップ&チラシを前に取材開始。
・・・と言っても私がベラベラしゃべっているだけなんだけど、それをノートにメモしていくショーくん。
「28の体験談と50のヒントね」
サラサラ~(←ノートに書き込むショーくん)
「あっ! やっぱ爆笑体験談って書いて!」
「・・・そんな事書けませんよっ!! 新聞記事なんですよっ!」
「そ、そっか。あっ! じゃあ笑える体験談は?」
「それなら何とかいけますけど。。。」
「だよねだよね! じゃ、それでヨロシク☆」
「そうそう、最後にさ、彼氏募集中って書いて!」
「書ける訳ないでしょっ!!(笑)」
「えー、やっぱ無理?」
「職業は何て書きますか?」
「彼氏募集中の鈴木麻里子(32)さんとか」
(無視)
「自由人とか、夢追人とか、永遠の旅人とか駄目かな?」
「じゃあ、無職で・・・」
「それ犯罪者っぽいからクリエイターにしといて~」
「紙面の大きさってどのくらいになるかな?」
「まぁこのくらいですかね」
「えーっ! それ小さいよ!! この前自費で詩集出してたおばさん達、めちゃくちゃデカく出てたじゃん!」
「あ、あれ読んだんですか? 僕が書いたんですよね~」
「私、自費出版じゃないんやでっ! 一応全国の書店に並んでるんやでっ! ニュースニュース!」
「いやぁ、色々しがらみとかありまして・・・」
「えー、大きくしてー」
「遅くなってもいいのなら何とかできると思いますけど・・・」
「遅くなるってどのくらい?」
「来月中旬ぐらいですかね」
「いやー、全然いいよっ☆ じゃああのおばさん達ぐらいの大きさにしてねっ☆ もっとデカくてもいいよっ♪」
オレンジジュースがなくなりかけたのを見て、何か飲みますか? と聞いてくれるショーくん。
「いやぁー、実は今日おごってもらえると思ってお昼抜いてきたんだよね」
「えっ!」
「だって、経費で下りるんでしょ?」
「自腹ですよっ!!」
「えー! ほんと!? このオレンジジュースもっ!? ゴメン! じゃあいいよっ!!」
「いや、いいですよ、好きなの頼んで下さい」
「え、ほんといいって! ・・・じゃあ一番安いのにするね」
「どーせ頼むならセットにして下さいよ」
「そ、そう? んじゃエビフィレオセットで・・」
セット来る。私を先に行かせて、セットを運んでくれる優しいショーくん。
しかしまだ肝心の写真を撮っていないのだ。
今食べてしまうと、口の周りにエビとかついてたら困るのだ。
(昔、お口の周りにメロンパンつけながらヨガ教室へ行き、家に帰り着いてから鏡を見て気づいた事があるからな。)
新聞に載る写真はエビのついていない美しい私でなければ困るのだ。
笑って歯にエビの破片がついていても困るのだ。
つー事で先に写真を撮ってもらう事に。
別の机に本&ポップ&チラシを並べ、本を一冊手に持つ。
笑顔でポーズをつける。
ニコンの一眼レフでパシャパシャ撮ってくれるショーくん。
パシャッ パシャッ
ニコ! ポーズ。 ニコッ! ポーズ。
「・・・昔アイドルやってたんですか?(笑)」
ばかもーん! こんな不細工なアイドルがいてたまるかっ!!
マクドナルドの片隅にて撮影会を繰り広げる私とショーくん。
ちょうど机と机の間で、その先に出口がある為、撮影会を邪魔しまいとショーくんの後ろでたたずむ普通のおばさん。
・・・す、すいません(涙)
ショーくん、後ろ! 後ろっ!
と、こうして撮影を無事に終え、二人で写真チェックし、本よりも私の写りのいい写真を使ってくれと頼む。
以前、中日新聞に取材を受けた時は、ミスタードーナツにて記者持参の普通のデジカメ+適当な化粧で、新聞の写真なんてどーでもいいと思った為、非常に不細工な写り(それが真実)であり、その為誰にも見せられません。歴史にも掲載しませんっ。
撮影が終わった後はエビフィレオをかぶつきながら、ショーくんにベラベラと話をしていたら2時間経ってしまい、帰らなきゃなんないって事でショーくんは先に帰っていった。
一人マクドナルドに残された私は、残っていたポテトを最後まで綺麗に食べた。
取材、面白かったなぁー。
そういえばこの前の同窓会の新聞記事で、私が写真に写ってました。
福井新聞 2008.11.25 P21より
やっぱ普通にしてても目立っちゃうのかなぁー(笑)
嘘です、非常に地味な人間です、私は。
そう、まるで路傍の石のように。