9月27日
バスに乗って後は空港に向かうのみ。事故が起こらない事を願いながら、リムジンバスは私達を乗せて高速道路を行くのであります。
私はバスの一番後ろの真中の席に座った訳なのだが、もちろん私だけが一番後ろの席に座っている訳ではない。
席が5つあるうちの、左隣2つはうちらのような若い女2人組、そして席を1つ空けた右隣はリュックを持った年齢のよく分からない男だった。
そう、私の右隣は席が空いている訳だから、ちーが隣に来てもいいようなものなのだが、5つの席に5人が座るというのはさすがに圧迫感があるのでこれは仕方ない。しかも隣は年齢不明の男だし。
つまりこんな人間配置でバスに乗っていた訳だ。
普通に考えれば特に問題があるような配置ではない。
しかし、バスが出発して暫くたったその時から悪夢は始まったのです。
私の左隣に座っている女2人組がしゃべり始めた。
別に普通にしゃべるのなら構わないのだが、バス、しかも早朝という事もあって、乗車客はみんな眠いハズ。
なのに、そんなのお構いなし、といった感じでもの凄くうるさいのである。
どの位のうるささかと言うと、リムジンバスの車内全体隅々まで話の内容が聞こえる位の声の大きさである。
すぐ隣に座っている私なんかたまったものではない。
わしゃ眠いんだよ、ちくしょー!
と思いながら、どーせ暫くしたら静かになるだろうと思っていた。
しかし一向に話が終わる気配はない。
しかも聞きたくもない話の内容を聞いていると、全然面白くもなんともないつまらない話で爆笑している。わしならもっと面白い話するぞ・・・と変な対抗意識を燃やしてみたり。
しかしよく聞いていると、右側に座っている女(つまり私の左)が率先者で左側に座っている女はちょっとは周りに申し訳ないと思っているのか、車内に響き渡る右側の女の話に相槌を打っているにすぎない。
まぁそんな事はどうでもいいのだが、私はこの常識外れの迷惑な奴が一体どんな顔をしてるのか見てやろうと思った。
こんな奴はきっとブサイクに決まってる。
しかしすぐ隣の為、直接顔を覗くのは難しく、さりげなく左側の景色を見るような感じを装ってみる。
よく確認する事はできなかったが、ブサイクであってほしい右側の女はちょっと叶妹を変にしたような感じで普通に言えばまぁかわいい方だろうか?
左側のまだ遠慮している女の方がなんとも言えなかった・・。
ちくしょう、逆だろ逆!?とどうでもいい事を思いながら責め場をなくす。
そのうち奴らの話題が行きたい国の話に移った。
つーかおまえらこれからどっか行くんやろ?と心の中でつっこみ。
どんな国に行ってみたい~?
そうだね~、○○とか、いいかもね。
あっ、私、タイに行ってみたいな~!
その言葉を聞いた私は
「そのタイに今からうちらは行くんだぜ~、
へへ、ザマーミロ!
おまえのカアチャンでべそ~!!」
と余計な言葉を盛り込みながら心の中で勝利にひたる。
そうこう話がとぎれる事もなく、車内の人が全員迷惑に感じていただろう奴らの話を、隣に座っている私が注意しなければならないんだよな・・
いや、でもひょっとしたら私だけがうるさいと感じていて、私だけが我慢すればバスは平和に進むのかも?と非常に少ない可能性を考えてみる。
見た所、年齢的にはうちらのちょい下くらいだろうか、多分大学生だろう。
しかし周りの事等一切考えてないこんな常識外れの行動をとる奴だから、注意したら一体何をされるか分からない。
面白くない事でも笑ってるし・・・
ひょっとしたら刺されるかもしれない、最近の若者はキレると何するか分からんからな・・・つーかむしろ私が刺してしまいたいくらいだが。
と、危ない事を考えながら頭の中で奴らは既に血祭りだ。
私は怒りに震えながら頭の中で奴らを何度も叱咤するがしかし、そんな私の心の内を知る由もなく、なんと今度は歌い始めなすった。
ここはおまえらのカラオケボックスか、オイー!?
全く不協和音もいいとこだ、公害だ、バス内域迷惑防止条例だ!
と、歌が3曲程流れた所でやっと静かになった。
疲れたんだな!?いいぞ、その調子だ!と、奴らの疲れ気分を影ながら応援。
そして当たり前のように心地よい安らぎが訪れる。
私もやっとこれで眠れるのか、と思っていたら突然
眠い~~~~~!!と大声でのたまう。
つーかさっさと寝ろや~~~~~!!
と心の中で叫んでいたら、又歌い出した・・・
はっきり言ってもう死刑な。
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